はじめに

配管工として20年以上この仕事に携わってきた中で、「配管工ってどんな仕事ですか?」と聞かれることがよくあります。表面的には「水道の修理をする人」「工事現場で働く人」という印象を持たれがちですが、実際は社会の根幹を支える重要な仕事だと心から誇りに思っています。

今日は、配管工という職業に対する私の想いと、この仕事の真の価値について語らせていただきます。

見えないところで社会を支える仕事

生活の基盤を守る責任

毎朝、蛇口をひねれば当たり前のように水が出る。お風呂に入れば温かいお湯が出る。トイレを流せばきれいに流れる。この「当たり前」を支えているのが、私たち配管工の仕事です。

先日、築40年のマンションで配管の全面交換工事を担当しました。住民の皆さんは一時的に不便をかけることになりましたが、工事完了後に「水の出がこんなに良くなるなんて」「お湯の温度が安定して快適です」と喜んでいただいた時、改めてこの仕事の意義を実感しました。

災害時に真価を発揮する技術

2024年の能登半島地震では、私たちディッシュファシリティーズも復旧作業に参加しました。地震で破損した配管の修理、応急給水設備の設置、避難所での配管工事など、被災地の生活再建に向けた支援を行いました。

停電でポンプが止まり、水道が使えなくなった地域で、手動ポンプによる給水システムを構築した時のことです。久しぶりに水が出た瞬間、避難所にいた子供たちが手を叩いて喜んでくれました。その笑顔を見た時、「人の命と生活を支える仕事なんだ」という使命感を強く感じました。

技術の継承と発展への責任

伝統技術の価値

配管工事の技術は、長い歴史の中で培われてきました。金沢の古い町家で配管工事をする際、昔の職人が施した配管を目にすることがあります。現代のような機械もない時代に、手作業で精密な配管を施した先人の技術には、いつも感動させられます。

私たちは、そうした伝統技術を受け継ぎながら、現代の新しい技術と融合させて、より良い配管システムを作り上げる責任があります。

次世代への技術継承

現在、当社では若手技術者の育成に力を入れています。私自身も新人指導を担当していますが、技術を教えるだけでなく、「この仕事の意義」「社会に対する責任」も伝えるよう心がけています。

先日、入社3年目の後輩が「先輩のおかげで、この仕事に誇りを持てるようになりました」と言ってくれました。技術だけでなく、職業に対する誇りも継承できていることを実感し、嬉しく思いました。

お客様の信頼に応える責任

見えない部分の工事だからこそ

配管工事の多くは、壁の中や床下、天井裏など、完成後は見えなくなる部分の工事です。だからこそ、手抜きをしようと思えばできてしまう仕事でもあります。

しかし、私たちは「見えないからこそ、より丁寧に」をモットーにしています。なぜなら、その配管が10年後、20年後もお客様の生活を支え続けるからです。手抜き工事による配管トラブルは、お客様の生活に大きな支障をきたします。

緊急時の対応への使命感

深夜や休日の緊急出動要請を受けることがあります。水道管の破裂、給湯器の故障など、一刻も早い対応が求められる現場です。

正直、休日の夜中に呼び出されるのは大変です。しかし、現場でお客様の困った顔を見ると、「少しでも早く直してあげたい」という気持ちが湧いてきます。修理が完了し、お客様に安堵の表情が浮かんだ時、この仕事の価値を改めて感じます。

地域社会への貢献

地元石川県への想い

私たちは石川県で生まれ育ち、この地域の発展とともに歩んできました。金沢の歴史ある建物から最新のマンションまで、様々な建物の配管工事に携わることで、地域の発展に貢献していると自負しています。

また、地元の小学校で職業体験授業を行った際、子供たちから「配管工ってかっこいい」「将来やってみたい」という声をもらいました。地域の次世代に職業の魅力を伝えることも、重要な社会貢献だと考えています。

環境保護への取り組み

近年、環境問題への関心が高まる中、配管工事でも環境に配慮した工法や材料の使用が求められています。省エネ型の給湯システムの設置、節水型設備の導入、リサイクル可能な配管材料の使用など、地球環境を守る取り組みにも参加しています。

技術革新への対応と誇り

新技術への挑戦

最近では、IoT技術を活用した配管監視システムや、3Dスキャンによる配管設計など、新しい技術が導入されています。長年の経験だけでなく、新しい技術を学び続けることで、より良いサービスを提供できると考えています。

伝統的な職人技と最新技術を組み合わせることで、配管工事の可能性はさらに広がります。この変化に対応していくことも、現代の配管工に求められる重要な役割です。

プロフェッショナルとしての成長

配管工は決して「単純作業」ではありません。建築の知識、材料の特性、水理学、安全管理、お客様対応など、幅広い知識とスキルが必要な専門職です。

一つの現場、一つの工事から学ぶことは常にあります。20年以上この仕事をしていても、「今日も新しいことを学んだ」と思える日が多くあります。この向上心と学習意欲こそが、プロフェッショナルとしての誇りの源泉だと思います。

仕事を通じて得られるもの

感謝される喜び

配管工事は、完了後にお客様から直接感謝の言葉をいただけることが多い仕事です。「ありがとうございました」「おかげで快適になりました」という言葉は、どんな報酬よりも価値があります。

特に、高齢者のお宅で配管修理をした際、「本当に助かりました。あなたたちがいてくれて良かった」と言われた時は、心から嬉しく思いました。

チームワークの大切さ

配管工事は一人ではできない仕事です。現場での連携、先輩からの指導、後輩への技術継承など、チームワークが不可欠です。困難な現場をチーム一丸となって乗り越えた時の達成感は、何物にも代えがたいものがあります。

これから配管工を目指す方へ

社会に必要とされる仕事

配管工は、決してなくなることのない職業です。人が生活する限り、水道設備は必要であり、それを支える配管工も必要です。AI時代と言われる現代でも、現場での技術と判断力は人間にしかできない領域です。

やりがいのある職業

この仕事は、技術力を身につけることで確実にステップアップできる職業です。資格取得、経験の積み重ね、専門知識の習得により、給与面でも、やりがいの面でも成長を実感できます。

誇りを持てる仕事

配管工は、社会のインフラを支える重要な仕事です。目立たないかもしれませんが、人々の生活になくてはならない職業です。この社会的意義を理解し、技術向上に努めることで、必ず誇りを持てる仕事になります。

最後に

配管工という職業は、単なる「技術職」を超えた、社会的使命を担う重要な仕事だと確信しています。見えないところで社会を支え、人々の生活を守り、次世代に技術を継承していく。この使命感こそが、私たち配管工の最大の誇りです。

これからも、技術向上に努め、お客様に信頼される配管工として、地域社会に貢献していきます。そして、この誇りある職業の魅力を、一人でも多くの方に伝えていきたいと思います。

私たちディッシュファシリティーズでは、こうした使命感を共有できる仲間を求めています。配管工という職業に興味を持った方、社会インフラを支える仕事に誇りを感じられる方、ぜひ一緒に働きませんか。

「見えないところで社会を支える」— それが配管工の誇りです。


ディッシュファシリティーズ株式会社
〒921-8031 石川県金沢市野町2-5-11
TEL:076-220-7185 FAX:076-220-7191
※営業電話・セールスお断り